次善の策として、CTを使って
大腸カメラのような画像を得る方法も採用しています
次善の策として、CTを使って大腸カメラのような画像を得る方法も採用しています
当院では2022年秋より大腸CT検査(大腸3D-CT検査)の導入いたしました。大腸CT検査はCT撮影をして、コンピューターソフトを使って3次元的に大腸の形を構成し、あたかも大腸カメラをしたのと同じような、画像が得られる検査です。つまり、バーチャル大腸カメラというわけです。CTの機械の中で数分間横になっているだけで検査が済む普通の腹部CT検査とは別のものです。大腸カメラの場合と同じように、前日に下剤を飲んで腸をきれいにする、といった前処置や、当日肛門から大腸に炭酸ガスを注入して膨らませた状態にする、といった付加処置は必要となります。
大腸カメラと同じような画像がとれるといっても、やはり精度は大腸カメラに劣り、5mm以下の大腸ポリープはほとんどわかりません。確かに5mm以下の大腸ポリープは、がん細胞を含まない良性のものである確率がかなり高くなりますが、中には5mm以下でもポリープ全体ががんであるもの(IIc、de-novoがんと言われるもの)もあり、このような病変は大腸カメラでないと検出できないということになります。
また一方、6mm以上のポリープが大腸CT検査で見つかった場合、これらはがんに変わっていく可能性が高いので、電気メスでとる必要がありますが、そのため結局大腸カメラを受けないといけなくなり、二度手間になります。そもそも、6mm~10mmのポリープのうち20%ほどは、大腸CT検査では写らず見逃されてしまいます。
このようなわけで、大腸カメラと大腸CT検査のどちらかを選ばれるか迷われる場合は、前者を強くお薦めします。しかしながら、腹部の手術後で強い癒着があって大腸カメラが入りにくい方や、どうしても大腸カメラに苦手意識がある方など、大腸カメラが受けられない、受けたくない患者さまにとっては非常に有用な検査です。健康診断の便潜血陽性や大腸がんが疑われる症状があるのに放置しているよりは「まし」なのです。大腸カメラをうけたくないがために放置しておられる患者さまは、ぜひとも大腸CT検査を受けるべきです。